35℃を超えるような猛暑の日・・☀
そんな日には、思わずエアコンのスイッチを入れたくなりますよね。

・・でもちょっと待って。

エアコンに頼るのは、まず部屋を涼しくする工夫をしてからにしませんか?
日本には、「暑気払い(しょきばらい)」という昔の人の知恵や工夫をこらして、暑さをしのいできた文化があります。
昔から受け継がれている方法は、やはり長い歴史に裏付けられているからこそ!

そこで今回の記事では、
クーラーを使わずに部屋を涼しくする方法についてまとめました。

暑くなる前から準備が必要なものもありますが、
今日すぐにできる方法もあるので、ぜひできるものから取り入れてみてくださいね。





暑さ対策!クーラー以外で部屋を涼しくする方法

い草を敷く



和室のあるおうちに住んでおられる方は、経験があるかもしれませんが、
真夏のムシムシした日でも、和室に入ると少し涼しく感じたことはありませんか?

実は、畳に使われている「い草」が、その秘密。

というのも、
い草には、熱を伝えにくい性質があります。


外の気温に影響されず、夏は冷たく冬は暖かいという、天然のエアコンのような働きをしてくれるというわけですね。

さらにい草は、湿気を吸ったり吐いたりして、空気中の湿度を調節したり、空気を浄化する特性もあります。


ゴザ(い草のラグ)を敷くだけでも効果を感じられるので、フローリングのお部屋にも試してみてくださいね。




窓辺に緑のカーテンをつくる



これは前もっての準備が必要ですが、
つる性の植物をネットに絡ませて育てて、日差しをさえぎります。

葉っぱの蒸散作用で、気温を下げてくれますよ。


緑のカーテンにおすすめの植物はこの4つ👇

  • へちま・・大きな葉っぱが折り重なるので、確実に日光を遮断したい場所におすすめです。


  • ゴーヤ・・明るい緑色の葉っぱで、部屋の中を暗くしすぎずやわらかく日差しを遮ってくれます。


  • きゅうり・・日差しの遮り方は、へちまとゴーヤの中間。きゅうりは体を冷やす効果があるので収穫して食べる楽しみもできます。


  • 朝顔・・小さ目の葉っぱなので日除けの効果は薄くなりますが、涼しげな花が室内から楽しめます。





窓に簾(すだれ)を取り付ける



緑のカーテンは、もう間に合わない!今すぐ対策をとりたい!
・・そんな時には、すだれの登場です。

すだれは、日差しを遮り、風だけを通してくれるすぐれもの。
取り付けたその日から、涼しさを感じられるはずです。


すだれを選ぶポイントは、
窓の枠よりも大きめのものを買うこと。

窓の枠よりもすだれが小さいと、横から太陽の光が入ってきてしまいます。

すだれは100均でも売っていますが、サイズ展開が少ないのと、雨風に弱く壊れやすいので、まず窓の枠の長さを測ってから、ホームセンターなどできちんとした品質のものを選ぶのがおすすめです。


そして、すだれを取り付ける時のポイントは、
窓の外側に付けること。

部屋の内側に付けると、日差しの熱が部屋の中に残ってせっかくのすだれの効果がなくなってしまうからです。

窓のサッシに取り付けられる、
こんなすだれ掛けフックを利用すると、取り付けも簡単ですよ。







打ち水をする



今は道路がアスファルトでできているので、
窓から入ってくる太陽の照り返しが、室内の温度をさらに上げる原因になっています。

そこで、緑のカーテンやすだれと併用して、
朝や夕方の涼しい時間帯に道路や庭水を撒いて、気化熱を利用して温度を下げるのが効果的です。

溜めておいた雨水や、お風呂の残り湯を使うと、水の節約にもなりますね。

マンションの場合は、ベランダに水をまいておくと、太陽の照り返しからの暑さをやわらげてくれますよ。




香りで涼を呼ぶ

人間の嗅覚はとても敏感で、香りの種類で “感じる温度” に影響を与えます。
ミントのようなすっきりした香りを嗅いだとき、なんとなく体感温度が下がったように感じたことはありませんか?

実際には部屋の気温は変わらなくても、体感温度が下がったように感じるだけで、人は居心地のよさを感じるものです。


昔の人は、ハッカ油を体に塗ったりして、涼を感じていたわけですが、
今はアロマオイルが手軽に手に入るようになったこともあり、部屋全体に涼しい香りを漂わせる、リードディフューザー👇が便利です。



リードディフューザーは、芳香液を入れたガラス瓶に木の棒を刺し、木が吸った液が蒸発する時に香りを拡散させます。

アロマポットやアロマディフューザーのように、火を使ったり水蒸気を出すこともないので、夏向きともいえますね(^^)


この芳香液は簡単にできるので、作り方をサクッと紹介したいと思います。

無水エタノールと好きな香りの精油を9:1で混ぜたものを、ガラス瓶に入れて、
木の棒 (竹串でOK) を数本、放射状に入れる。 これだけ!


香りは、以下のものからお好みで選んでくださいね。

  • ミント系・・・スペアミント、ペパーミント
  • 柑橘系・・・レモン、レモングラス、グレープフルーツ
  • ハーブ系・・・ユーカリ、ローズマリー


香りは数週間もつので、夏の間リビングに置いておくだけで、居心地のよい空間になりますよ。

湿気でこもった部屋のにおいもスッキリするので、おすすめです。




窓辺に風鈴を飾る



風が吹くとチリーンと澄んだ音は、耳から涼を感じられますよね。

これは、風鈴の音を聞くことで、条件反射で風が吹いているイメージを想像して、涼しく感じられる効果を利用しています。


また、風鈴の奏でる周波音は、人が気持ちいいと感じる、“βエンドルフィン”や“セレトニン”などの脳内ホルモンを分泌させると言われています。

夏のジメジメや暑さで、気持ちが欝々してしまうこともありますが、風鈴の音を聞くことで、涼しさや癒しを得たいですね。





さいごに

私の実家は、どんなに暑くても冷房を付けることはほとんどなく、
扇風機とうちわだけで、夏を乗り切っていました。

実家から離れてからは、暑くなったらすぐクーラーのスイッチを入れる癖がついてしまい、
寝る前にうっかり消し忘れて、体調を崩すわ、電気代は大変なことになるわで、散々な思い出があります(^^;


思い出してみると、実家では、夏になると窓にすだれがかかり、
日当たりのいい窓辺には、朝顔やきゅうりの葉で作った緑のカーテンがありました。

特に暑い日の夕食は、決まって夏野菜たっぷりのそうめん、
毎朝、起きると母が玄関前に水を撒く「シャッ、シャッ」という音がしていたこと・・

今回の記事は、母がしてくれていた、暑さ対策の工夫を思い出しながら書きました。


冷房に頼りすぎるのは、健康にもお財布にも地球にもやさしくありません。
できるだけ、自然の力を利用して暑い夏を上手に乗り切りたいですね。







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