ふと気が付くと子供の目がまるでウサギのように、真っ赤‼
もしかして、結膜炎・・・?
気温や湿気が高い夏は、結膜炎の原因菌が繁殖しやすいうえに、
子供も暑さによる疲れなどで免疫力が低下して、感染しやすくなります。
「掻いたらもっと目がいたくなるよ!」なんて言っても、
子供は我慢できずボリボリかいてしまうので、なんとかしてあげたいですよね。
そこで今回は、
結膜炎の原因と、家庭でできる応急処置としての目薬の選び方をまとめました。
結膜炎と言っても、その原因は大きく分けて 3 種類あります。
薬局で「結膜炎用」と書かれている目薬を容易に使ってしまうと、
効果がないばかりでなく、症状を悪化させてしまうことも。
早く病院に連れていくのが一番ですが、
週末の夜だったり、どうしても済ませないといけない用事があったりと、
なかなかすぐに連れていけない時もあります。
そんなときの応急処置として、参考にしてくださいね。
結膜炎の 3 つの原因と目薬の選び方
結膜炎の原因となるものには、- ウイルス性
- 細菌性
- アレルギー性
の 3 つがあります。
目薬を選ぶ前にまず、子供がどの種類の結膜炎にかかったのかを
知らないといけませんが、ほとんどの場合、目の状態を見れば分かります。
まずは、目の症状をよく観察して、
なにが原因による結膜炎なのかを、確かめていきましょう。
ウイルス性結膜炎
1. はやり目(流行性角結膜炎)
アデノウイルスの感染が原因。
主な症状:
目の充血 + まぶたの裏側にブツブツ
めやに、目の痛み、涙も伴います。
ひどくなると、リンパ節が腫れてきます。
2. プール熱(咽頭結膜熱・いんとうけつまくねつ)
アデノウイルスの感染が原因。
プールで感染することが多いことから、こう呼ばれています。
主な症状:
目の充血 + 高熱、のどの痛み
目やに、目の痛み、涙、倦怠 (けんたい) 感、頭痛なども伴います。
自分の痛いところが言える年齢の子供には、
のどや頭が痛くないか、聞いてあげてくださいね。
3. アポロ病(急性出血性結膜炎)
エンテロウイルスやコクサッキーウイルスの感染が原因。
主な症状:
目のひどい充血 + めやに、ゴロゴロ感
まるで 出血しているかのような強い充血 が特徴です。
ウイルス性結膜炎は、人から人へ感染します!
保育園や幼稚園はお休みしましょう。
また、やむをえず外出する時は、
他の人に移さないよう接触をさけるのはもちろん、
家庭内でも、感染対策をしないといけません。
細菌性結膜炎
細菌性結膜炎の原因になる細菌は、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、クラミジア菌など。
主な症状:
目の充血 + 目の痛み、大量の黄色いめやに
まぶたが腫れたり、目がゴロゴロすることもあります。
細菌性の結膜炎は、人から人へ感染することはほとんどありません。
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎には、代表的なものに、季節性と通年性の 2 つのタイプがあります。
季節性アレルギー結膜炎
植物の花粉によって起こる、結膜炎。
春 (スギ、ヒノキ) 、夏 (イネ科の草花) 、
秋 (キク科の草花、ブタクサ、ヨモギ) と特定の時期に症状が現れて、
その植物が終わる頃に、治まります。
通年性アレルギー結膜炎
年間を通じて起こる、結膜炎。
ペット (動物) の毛、ダニ、カビ、じゅうたん、カーペット、
ハウスダストなどが原因です。
アレルギー性結膜炎の主な症状:
目の充血 + かゆみ、異物感
白い糸をひくようなめやに、目の痛みや涙も伴います。
市販の結膜炎の目薬を買う時の注意点
実は、市販で買える結膜炎用の目薬というのは、- 細菌性結膜炎用
- アレルギー性結膜炎用
しかありません。
・・というのも、ウイルス性の結膜炎は、
ウイルス性の風邪と同様、特効薬はなく、
ゆっくり休養して、治るのを待つしかないからです。
とはいえ、ウイルス性の結膜炎は感染力も強いので、
ひどくなる前に、眼科医にかかりましょう。
症状によって、解熱剤、痛み止めやかゆみ止めを処方してもらえます。
そして、細菌性結膜炎と、アレルギー性結膜炎の場合は、
市販の目薬で、応急処置をとることができます。
- 抗菌剤
- 抗炎症剤
- 抗アレルギー剤
などが配合された目薬を、薬局で購入できます。
市販の目薬を選ぶ時のポイントは、
1 回使いきりタイプの目薬!
を、買うようにしましょう☝
使い切りなので、清潔。
さらに、防腐剤が含まれていないので安心です。
ボトルタイプの目薬は、一度開封すると長く持ちません。
たいてい防腐剤が入っていますが、保存状態によっては劣化が始まり、
万一、劣化していたとしても、見た目では判断できないものです。
使い切りタイプの目薬は、たいていの薬局に置いてあるので、
お近くの薬局で、薬剤師さんに尋ねてみてくださいね。
目薬を使う時は、他人と共用はしないように!
目薬のボトルを介して、ウイルスや細菌がうつってしまいます。
また、片方の目にだけ症状がある場合は、
症状が起きている側の目だけ、点眼してあげてくださいね。
もう片方の目にうつしてしまうことがあります。
さいごに
結膜炎にかかったら、症状を悪化させないよう、目や目の周りを清潔に保って、
できるだけ目をこすらないようにしないといけません。
でも、子供に「目を触るな!」というのは、なかなか難しいもの。
なので、すぐに病院に行けない場合には、
症状がひどくならないよう、応急処置として目薬で対応してみてください。
目の症状を見て、結膜炎の原因をだいたい把握しておくことは、
病院にかかった時にお医者さんの話が、
理解がしやすくなるというメリットもあります。
お子さんの症状が 1 日でも早くよくなりますように。